私は将来どうなるんだろうね?
就活をしながら、受験のことを考える。
自分が頑張っていないと思いながら、ずっと苦しかったあの日々を、今になって「人生で一番頑張っていた日々だ」とするのは違う気がした。
遠くの日から見れば、もしくは遠くの人から見れば、自分が頑張って見えることは当時から気づいていた。だからこそ、「私は頑張っていなかった」と、時間がたっても忘れないように思い出の表紙に書いておいたのだ。
休んでもいいという歌詞が聞けなかった。合格していなくても泣けなかった。その時の苦労を言葉にしてしまえばかなわない気がして、自分の心だけにとどめておいた。私の苦労はだれにも分かってもらえない、とても小さなものだと知っていた。
専ら心配だったのは、自分に目標が達成できるかどうかではなく、目標を達成した時に自分が世の中をなめてしまわないか、達成しなくても当然だと思っていても、その挑戦が難しいもので、称賛に値するほど努力していたと他者にとっても思ってもらえるかということだった。ひどく小さな自分のことばかり考えていた。納得の仕方だけ何百通りも練習していた。